創業当初に目指したラーメンの姿は、スープが濃すぎるというお客様の声により、1984年の開店2日後に封印することになりました。
頑なにその味で勝負を続けることは、ブルカン塾の経営基盤を立て直すという九州じゃんがらの起業理由と相容れません。
思い切った見直しを行い、マイルドな豚骨スープを誕生させました。
しかし、一度完成させた「濃厚スープ」の存在は心のどこかに燻ったままで、葬ってしまうことはできませんでした。

開店から4年後。調理中の温度管理や濾過の方法など、あらゆる技術と手間を惜しまず注いで、九州じゃんがらの「濃厚とんこつスープ」は、進化した姿に生まれ変わりました。それが「ぼんしゃん」なのです。
4年という歳月は、思いがけない挫折と、それに立ち向かうだけの自信を蓄えるために要した時間でもあるかもしれません。

フランスからのお客様がこの濃厚とんこつスープを召し上がった時に
「コンソメとポタージュを合わせたような素敵なスープだ。素晴らしい。美味しい。」と評されました。
「ぼんしゃん」とは、「美味しい」のフランス語「セ・ボン (c’est bon)」から名付けられた名前です。